最近、インスタグラマーとして収入を得たいと思う会社員が増えています。
でも、会社に知られてしまうのではないかと心配する方がとても多いです。
仮に偽名で活動していても、税金の手続きや身近な人からの情報で、思いがけず身元がバレてしまうことがあります。
さらに、会社にバレるだけでなく、税金の申告を忘れて税務署に見つかってしまうパターンもあります。
この記事では、インスタグラマーの副業が会社にバレてしまう原因や、バレたときの影響、そしてバレないようにするための具体的な方法を詳しく説明します。
もくじ
インスタグラマーの副業はバレる?
結論から言うと、インスタグラマーの副業は会社と税務署の両方にバレるリスクがあります。
なぜバレるのかについては後で詳しく説明しますが、不特定多数の人が閲覧できるSNSプラットフォームで活動する以上、誰かが「これは○○さんだ」と気づく可能性は常に存在します。
また、インスタグラマーの副業で所得が発生している場合、金銭の流れは税務署に感知されている可能性が高いということも覚えておく必要があります。
企業からの支払いは必ず記録として残るため、適切な申告をしていないと後で問題になることがあります。
そして、会社にバレない方法と、税務署の調査が入る前に正しく確定申告をする方法を学ぶことが重要です。
インスタグラマーの副業がバレる理由
インスタグラマーとしての活動が会社に知られてしまう理由はいくつかあります。
ここでは、特に気をつけたい5つの理由を紹介します。
- ストーリーズの位置情報でバレる
- 企業タイアップ投稿の#PR表記でバレる
- 住民税の通知で会社にバレる
- アンチや同僚の通報でバレる
- 税務署の調査でバレる
ストーリーズの位置情報でバレるリスク
まず最も気をつけたいのが、ストーリーズに投稿する位置情報による特定です。
何気なく投稿した場所の情報から、勤務先が推測されてしまうケースが多発しています。
たとえば、勤務先近くのカフェで「○○駅のスタバなう」とタグ付けして投稿すると、同僚がその投稿を見た際に「あの人もこの駅を利用しているんだ」と気づかれる可能性があります。
さらに「会社の近くでランチ」といった勤務地が推測できる投稿を重ねることで、より具体的な勤務場所が特定されてしまうのです。
特に注意が必要なのは、帰宅時間とセットで位置情報を投稿することです。
「この時間にこの場所にいる」という情報が蓄積されると、「ということは、ここで働いているのではないか」と推測されやすくなります。
また、マンション名や最寄り駅を含む投稿から自宅が特定され、そこから勤務先まで推測されるケースもあるため、位置情報の取り扱いには十分な注意が必要です。
企業タイアップ投稿の表記でバレるリスク
次に問題となるのが、企業とのタイアップ投稿に必要な広告表記です。
これらの表記によって副業が発覚してしまうことがあります。
インスタグラムでは、企業から商品やサービスの提供を受けて投稿する際に「#PR」「#広告」「#提供」などの表記が義務付けられています。
しかし、これらのハッシュタグを見た同僚が「この人は副業をしているのではないか」と気づいてしまう可能性があるのです。
さらに、同じ商品の案件を複数のインフルエンサーが同時期に投稿することがよくあります。このとき、同僚が他のインスタグラマーの投稿も見ていると「あれ?○○さんも同じような投稿をしている」と気づかれるリスクがあります。
また、高額な化粧品やサプリメントなどの投稿が続くと、周囲から「給料だけではあんな商品は買えないはず」「きっと案件で収入を得ているのだろう」と疑われることもあります。
住民税の通知で会社にバレる
もう一つの大きなリスクが、住民税の通知を通じた発覚です。インスタグラマーとしての収入をきちんと確定申告した場合、会社の給料と合わせた金額で住民税が計算されます。多くの会社では「特別徴収」という方法で、従業員の住民税額が会社に通知される仕組みになっているからです。
そのため、給料に見合わない高い住民税になっていると、経理や人事の担当者が「おかしいな」と思うことがあります。昇進や昇給をしていないのに、前の年より住民税がぐんと上がっていたら「他に収入があるのでは」と疑われやすくなるのは当然といえるでしょう。
この問題は、副業収入が増えるほど顕著になります。月5万円程度の副収入でも、年間で60万円となり、住民税として約6万円の増加となるため、会社の担当者にとっては気づきやすい変化となってしまいます。
アンチや同僚の通報でバレる
さらに注意すべきなのが、インスタの投稿を見た職場の人による通報です。
投稿へのコメントやストーリーズの内容から、誰なのかがわかってしまった例もたくさんあります。
職場の道具や建物の一部が写っていたり、仕事中と思われる時間の投稿があったりすると、誰なのか特定されやすくなります。
何気ない普通の投稿でも、見る人が見れば会社がわかってしまうので、十分に気をつけなければいけません。
特に、職場の人間関係が複雑な場合、あなたの成功を妬んだり、ルール違反を指摘したりする人が現れる可能性もあります。
親しい同僚であっても、完全に信頼できるとは限らないため、活動内容については秘密にしておく方が安全です。
税務署の調査でバレる
最後に、税務署の調査による発覚パターンにも注意が必要です。
たとえ自分が申告していなくても、報酬を支払ったクライアント企業側には支払いの記録が残っています。
企業が経費として処理している場合、税務署がその企業を調査した際に、支払い先(あなた)が適切に申告していないことが判明するケースがあります。
その場合、税務署から「お尋ね」などの連絡が届き、修正申告を求められることになります。
さらに、その申告により住民税の金額が増えたにもかかわらず、「特別徴収(=会社経由の支払い)」のままになっていると、勤務先に追加分の住民税通知が届き、副業収入が会社に知られてしまう可能性があります。
インスタグラマーの副業がバレるとどうなる?
それでは、インスタグラマー活動がバレた場合の影響について見ていきましょう。
これらの影響は、会社の規則や業種によって違いますが、次のようなことが起こる可能性があります
- 副業禁止規定で就業規則違反とされる
- 会社の信用に関わると重い処分を受けるリスクがある
- 税務署にバレると追徴課税のリスクがある
副業禁止規定で就業規則違反とされる
まず最も一般的なのが、副業禁止規定による処分です。
会社に副業禁止規定がある場合は、就業規則違反として口頭注意や処分を受ける可能性があります。
最初は上司に呼び出されて注意される程度で済みますが、それでも活動をやめないような場合は、給料カットや解雇などの重い処分が下される可能性があるでしょう。
特に銀行や公務員などの規律を重んじる会社では、副業禁止の規定に反したことで重大な処分が下されることがあります。
これらの業界では、従業員の副業に対して特に厳しい姿勢を取っているため、注意が必要です。
会社の信用に関わると重い処分を受けるリスクがある
次に考慮すべきなのが、投稿内容が会社のイメージに影響する場合です。
投稿内容が会社のイメージと合わないと判断されると、部署異動や退職をすすめられるといった厳しい対応をされる場合があります。
たとえば、インスタグラムで過度に露出の多い写真を載せて収益を得ている場合や、不適切な行為を推奨していることがバレたような事例では、会社の評判に悪影響を与えると判断される可能性があります。
特に病院や学校、銀行といった信頼が大切な業界では、従業員個人の発信も会社のイメージに影響すると考えられているため、処分が重い傾向があります。
このような業界で働いている方が際どい投稿をする場合は、インスタグラマーとしての副業がバレないよう十分に注意してください。
税務署にバレると追徴課税のリスクがある
あなたが確定申告をしていない場合は、税務署に収入がバレることのリスクについても知っておかなければなりません。
インスタグラマーとしての年間収入が20万円を超える場合、確定申告が必要です。
きちんと申告しないと税務署から連絡が来て、本来の税金に加えて延滞税や加算税を払うことになります。
わざと脱税したと判断されると、本来払うべき税金にペナルティ分が加算されることもあるので、きちんと申告することが大切です。
また、税務署の調査によって副業がバレると、同時に会社にもバレる可能性が高いです。
リスクを避けるためにも、インスタグラマーの副業についてはしっかり確定申告をしておきましょう。
インスタグラマーの副業がバレないための対策
インスタグラマーの副業がバレるリスクを減らすための対策を紹介します。
- インスタグラマーの副業について人に話さない
- プロフィールに本名や会社情報を出さない
- 副業可能な会社へ転職する
インスタグラマーの副業について人に話さない
副業がバレないためには、インスタグラマーの副業について周囲に話さないようにしましょう。仮に親しい同僚でも、ちょっとした会話からあなたの副業について話し、それが上司に伝わるかもしれません。
また、あなたの収入を羨んで出来心で上司に告げ口をするような人もいます。
活動がうまくいくと、つい誰かに話したくなる気持ちもわかりますが、職場の人間関係は複雑です。
本名での投稿者との交流や、活動内容を詳しく話すことは避けましょう。 どうしても誰かに相談したい場合は、職場以外の友人や家族に相談するようにしてください。
職場の人には絶対に話さないという鉄則を守ることが重要です。
プロフィールに本名や会社情報を出さない
次に重要なのが、個人情報の管理です。
プロフィール欄に本名、働いている地域、業種といった情報を書くと、顔出しをしていなくても投稿者が誰なのかがわかりやすくなってしまいます。
理想的なのは、活動用の偽名、メールアドレス、できれば専用のスマホを用意して、プライベートと完全に分けることです。
顔を出さないのはもちろん、投稿する写真の背景に映るものにも気をつけましょう。
特に注意すべきは、職場の制服や会社のロゴが写り込んでしまうことです。
何気ない背景の情報から会社が特定されるケースもあるため、投稿前には必ず背景をチェックする習慣をつけましょう。
副業可能な会社へ転職する
最後に、根本的な解決策として転職を検討することも一つの方法です。
最近は副業を認める会社も増えています。そのためインスタグラマーの副業を心置きなくやりたいなら、もっと自由に働ける職場を探すのも良いでしょう。
今の会社で相談する前に転職市場の様子を調べて、副業に理解がある会社の情報を集めておくといいでしょう。
正式に認められた環境なら、こそこそ活動する精神的な負担もなくなります。
ただし、転職は人生の大きな決断です。現在の待遇や将来性も総合的に考慮して、慎重に判断することが大切です。
インスタグラマーの副業がバレない確定申告の方法
インスタグラマーの副業がバレる最大の原因は、住民税の通知が会社に行くことです。
これを防ぐには必ず自分で確定申告し、その際に住民税の納付方法を「自分で納付」にするのが重要です。
この手続きを毎年忘れずにすることで、バレるリスクをかなり減らせるはずです。
ただし、市区町村によって対応が違う場合もあるので、事前に住民税の扱いについては確認しておきましょう。
また、確定申告書の記入ミスがあると、結果的に会社にバレてしまうこともあるため、慎重に記入することが大切です。
インスタグラマーの副業に関するよくある質問
インスタグラマー活動を考えている方が抱きやすい質問について、詳しく答えます。
- インスタグラマーの副業がバレる確率は高いですか?
- インスタの副業は月3万円でもバレますか?
- 副業バレるタイミングはいつが多いですか?
- 副業で会社名がバレるケースはありますか?
- どれくらい稼ぐとインスタグラマーの副業がバレやすくなりますか?
インスタグラマーの副業がバレる確率は高いですか?
インスタグラマーとしての収益が月に1万円以下、つまり年間で12万円程度であれば、原則として確定申告の義務はありません(給与所得がある場合、雑所得が年間20万円以下であれば不要とされます)。
ただし、住民税の申告が必要になることもあるので、自治体に確認は必要です。
ただし、副業禁止の会社では、金額が少なくても問題になることがあります。
収入よりも、活動内容や影響力によってリスクが変わることを知っておきましょう。
インスタの副業は月3万円でもバレますか?
インスタグラマーの副業で月に3万円を継続的に得ている場合、年間の副業収入は36万円となり、確定申告が必要になります。
少額だからと油断せず、収入が継続している場合は早めに確定申告をしてください。
また、確定申告の際に住民税の「普通徴収(自分で納付)」を選択するなど、リスクを最小限に抑える対策が重要です。
副業バレるタイミングはいつが多いですか?
一番気をつけるべきは毎年6月ごろの住民税決定通知書が配られる時期です。
この時期に前年と比較して住民税が大幅に増加していると、会社の担当者に気づかれやすくなります。
また、投稿が急に広まって身近な人に見られることも多いため、一概に「いつがバレやすい」というのは難しいです。
さらに、年末調整の書類を書くときや、確定申告のミスから見つかることもあります。
基本的に副業禁止の会社でインスタグラマーの副業をしている方は、常に「バレないための行動」を取るよう意識しておかなければなりません。
インスタグラマーの副業で会社名がバレるケースはありますか?
社員証や会社名が入ったものが写真に写っていたり、位置情報タグを不注意に使って会社がバレてしまうことがあります。このような直接的な情報の流出は、最も避けなければならないパターンです。
日常を撮った動画で、仕事の様子や社名がわかる書類を映してしまい、見た人に職場を特定された例もあります。インスタグラマーは写真や動画を投稿することが多いため、あなたの会社情報が掲載されたものがないか、注意深くチェックをしてから投稿しましょう。
どれくらい稼ぐとインスタグラマーの副業がバレやすくなりますか?
月収が5万円を超えるようになると、住民税の増加が目立ちやすくなり、会社の経理担当者に気づかれるリスクが高まります。たとえば月に5万円の副収入があると、年間では60万円の収入増加となり、住民税はおおよそ6万円ほど増える計算になります。(住民税の課税率を10%とした場合)
この金額差は、住民税を通じて会社に通知される「特別徴収」の額にも反映されるため、労務を担当している社員から見れば不自然に思われるでしょう。
また、企業案件などで毎月一定額、または大金が振り込まれていると、税務署にも把握されやすくなります。
振込元が個人名義であっても、継続性がある取引や一定額以上の報酬が続くと調査対象になることがあるので注意が必要です。
まとめ
インスタグラマーとしての活動は、自分の得意なことや好きなことでお金を稼げる素晴らしいチャンスです。しかし、税金の手続きをきちんとしなかったり、身近な人に話してしまったり、投稿内容に気をつけなかったりすると、会社にバレてしまうリスクがあります。
一方で住民税の納付方法を正しく選んで、個人情報の管理をしっかりすることで、これらのリスクはかなり減らせます。重要なのは、リスクを正しく理解して、適切な対策を継続的に実施することです。
インスタグラマーの副業に潜むリスクを理解して、きちんと対策をしたうえで安心して活動を続けていきましょう。